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脚本・監督・製作・編集:フアン・ヴ

原作: H・P・ラヴクラフト

製作総指揮・美術監督:ペーター・ティリッシュ

製作・編集:ヤン・ロス

撮影監督:マルティン・コルベルト

音楽:ティルマン・シージ

特殊効果:マーカス・ベッツ、セバスチャン・エルスナー、マクシミリアン・フェドロフ、マルティン・グレジンガー、ステファン・ハーンライン、ティモ・ロイヒト、オリバー・マツケ、ベンク・オルパック、オジオシロ、トビアス・ラソカト、ヤン・ロス、ソレン・ヴォルツ、フアン・ヴ、キャロライン・ワイデンヒラー

 

出演:マルコ・ライプニッツ、ミヒャエル・コルシュ、エリック・ラスタッター、インゴ・ハイセ、ラルフ・リヒテンベルク

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日本語タイトル・字幕監修:森瀬繚|日本語字幕:川野耕一|

タイトル協力:グループSNE|宣伝デザイン:デザイン原|宣伝:滝澤令央|配給:Cinemago 

 

2010年/ドイツ/ドイツ語・英語/セレクトカラー/シネスコ/DCP/89分/G/原題Die Farbe 

(C)SPÄRENTOR, Studio / Produzent / Cinemago

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​INTRODUCTION

《 史上最も“野心的な”ラヴクラフトの実写化作品 》

原作はクトゥルー神話の生みの親として知られるH•P•ラヴクラフトが、1927年に雑誌「AmazingStories」にて発表した小説『宇宙の彼方の色』。

 

同作は、異常現象が起こる原因が、人 間による自然破壊にあることを示唆すると同時に問題は深刻な 課題となっており、人間の環境破壊がもたらす恐ろしい結果を 再認識させる。

「映画史上、最もラヴクラフト=“原典”の魅力を忠実に描いた作品」という呼び声も高く、クトゥルー 神話を愛するベトナム系ドイツ人のフアン・ヴ監督は“原典”を崇拝しつつも、ラヴクラフトが唱えた“宇宙的恐怖”をより拡大すべく、両親が移民を決意したベトナム戦争下の1975年を舞台に、原作のエピ ソードを回想する物語など、独自の解釈を盛り込んだ野心作である。

フィンランドのナイトビジョン映画祭、スウェーデンのルンドファンタスティック映画祭をはじめ、製作から10年経った今なお、ヨーロッパの数多くの映画祭に入選し続け、2022年11月に開催された28年の歴史を持つフランス映画祭、レトランジュ・フェスティバル・パリでも上映されるなど、今も世界各地を魅了し続けている本作が、原作小説発表から95周年の現在、ついに日本の劇場へと辿り着いた。

今回の劇場公開にあたって、字幕監修を“日本のクトゥルー神話研究の第一人者”にして作家の森瀬繚が担当。より鮮明となり、『宇宙の彼方より』の恐怖が今、日本に襲いかかる!

STORY

その色はどこへ去ったのか……。

1975年。マサチューセッツ州、アーカム。ジョナサン・デイヴィスは父親の失踪を知る。父親と親交のあった大学教授のダンフォースから有益な情報を得たジョナサンは、父の足取りを追ってドイツ、シュヴァーベン=フランケン地方へ向かう。

 

彼の父は第二次世界大戦下に軍医としてドイツでの従軍経験があったものの、30年経った今、何故そこに行く必要があったのか。そんな疑問を抱えながらも、小さな村へとたどり着き、アーミンという男に出会って父の手がかりを得る。

 

ドイツ軍従軍の過去を持つアーミンは、終戦直後に駐屯中であったジョナサンの父と出会い、彼とともに世にも不思議な現象を目撃したという。

それは彼らにとって、生涯忘れられない衝撃の出来事だった……。

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REVIEW

森瀬繚(脚本家・翻訳家)

モノクロームの色調で描かれた、“色”の物語。

自他共に認めるラヴクラフトの“最高傑作”は、これまでにも幾度か映像化されてきましたが、原作小説の再現性という点においては、今のところこの『宇宙の彼方より』が一番でしょう(むろんそれは、作品としての優劣を決めるものではありません)。だけど、違うところもあります。この映画を隅々まで楽しみたいのであれば、むしろ、原作小説を読み込んだ上で鑑賞することをお勧めします。

浅尾典彦(作家・夢人塔代表)

ラヴクラフトの作品を支えるのは雰囲気だ。後半への盛り上げのために、特に前半の世界観が大切になる。本作はモノトーンの画面と効果音を駆使して、いかにもラヴクラフトらしい陰鬱なムードを醸し出しており、大切に作られている。

谷口悟朗(アニメーション監督)

ラヴクラフティアンや静かに日常を侵食する何かが大好きな人は観ておくべきです。

シュヴァーベンというドイツの中でも特異な場所が原作の雰囲気をより強く醸し出していますし、第二次世界大戦当時の出来事というのも原作のテーマを邪魔していない。

なにより過激なクリーチャーに頼らないスタイルが作風にあっています。どこか懐かしくもあり、21世紀の技術だから可能になったところもある古くて新しい映画。

河合のび(詩人/文筆家)

『宇宙の彼方より』の原作小説は、“放射線被曝”の恐怖にいち早く注目した作品とも言われている。この映画が、“第2次世界大戦”という原作小説には登場しない時代を、“邪悪なる光”に世界が戦慄した時代をあえて描いた理由とは。そして、かつて起こった“2011年”を記憶の水底に沈めようとしている日本で、“2010年”に完成されたこの映画がいま公開される意味とは。その答えはぜひ、自身の眼で確かめてほしい。

尾子洋一郎(ロシア語ロシア文学研究者)

人間は自身の理解できないものに対して恐怖感を抱く。

白黒で綴られた本作品はロシア語でいう、ツヴェート(色)とスヴェート(光)という韻を踏む単語を想起させる。スグに胸に刺さる安直な作品ではないが、一生を通して、あたかも完治したやけどの痕のように、ボディーブローのように刺さる作品である。

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DIRECTOR

【PROFILE】

1982年、西ドイツはシュトゥットガルト出身。 1970年代にベトナムからの留学生として渡独、サイゴン陥落後も ドイツに滞在した両親のもとに生まれ、幼少期は国境による分断 と民族アイデンティティについて葛藤する日々を過ごした。

 

2008 年にシュトゥットガルト・メディア大学在学中にフアンは、人気 TRPG「ウォーハンマー40,000」を原案としたファンフィルム「Damnatus」を制作。

 

H.P.ラヴクラフトの古典的SF/ホラー短編小説「The Color Out of Space(宇宙からの色)」を 題材にしたヴー監督の長編第2作「Die Farbe」は2010年に完成。複数の国際ジャンル映画祭で 賞を獲得した。

 

現在、ラヴクラフトのクトゥルー神話を原作とした新作『The Dreamlands(原題)』を制作中。

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フアン・ヴ:Huan Vu
【MESSAGE FROM FILMMAKER】

私は『宇宙の彼方より』という映画を誇りにしている。 この映画が、2023年現在まで世界で評価し続けてもらえたことは、私に“クトゥルー神話の父”が創始した無限の物語世界の偉大さを実感させてくれた。

THEATER

《関東地域》

【東京】

2023年6月3日(土)〜終了 下北沢トリウッド 公開

2023年9月4日(月)〜終了 Morc阿佐ヶ谷

2024年1月5日(金)〜終了 高円寺シアターバッカス

【神奈川】

2023年6月17日(土)〜終了 横浜シネマノヴェチェント

《京阪神地域》

【大阪】

2023年6月10日(土)〜終了 十三 シアターセブン

【兵庫】

2023年7月1日(土)〜終了 シネマ神戸

《東海地域》

【愛知】

2023年9月9日(土)〜終了 名古屋シネマスコーレ

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